ものづくりの街、大田区
いま日本のものづくりの世界で、国内外から熱い注目を浴びている地域があります。
東京都大田区です。
大田区と言えば田園調布などの高級住宅地を思い浮かべる方も多いかもしれません。
ほかには、５０年ほど前からさまざまな専門技術を持つ町工場が多く存在する街としても知られています。
大田区には概算で４０００ほどの工場があります。
ものづくりに携わる中小規模の企業が多く集まっています。
これらの中小企業は、日本の大手製造会社を陰から支える大変重要な役割を担ってきました。
電気機械器具製品や金属製品などの、金属の加工を主に請け負う町工場として発展してきました。
研磨やメッキといったそれぞれが得意とする分野で、加工のいくつかの工程を分業する“仲間まわし"によって、複雑化するニーズにも短納期にも応えられる地域特性を築き上げてきました。
職住近接であることも、どんな依頼にも応え易い環境として挙げられるでしょう。
大田区の町工場の特長はほかにもあります。
流通に欠かせない交通事情です。
道路、鉄道に加え、羽田空港が近いため空路をも利用可能な好立地と言えます。
大企業とともに日本のものづくりに貢献してきた大田区の町工場。
その歩みを止めることなく努力し技術を磨き続けたことで、日本のいまの不安定な産業情勢下にも持ち場が揺らぐことなく活気を失っていません。
私たちはとかく大きな会社の大きな話題に一喜一憂してしまいがちですが、勤勉さと旺盛な探求心を以て世界に通用するものづくりをしている小さな光の存在に気が付くべきなのかもしれません。
中小企業の小回りの良さと恵まれた環境を武器に、これからの日本に活気を取り戻す牽引役としても期待し応援したいですね。
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