最先端を行く日本のものづくり
日本のものづくりは世界でも定評があり、長年高い信頼を得てきました。
漆塗り、刀鍛冶、木の曲げの技術などの伝統的なものから、電気機械製品や自動車などに使われる金属加工部品、医療用レンズなど、どれもが世界に誇れる高い技術力を誇ってきました。
どんな些細なものであれ、日本のものづくりにおける仕上がりの美しさと正確さには、海外からも定評があり、メイドインジャパンの信用の高さにも繋がっています。
近年、日本の製造業は軒並み低迷しており、部門ごとの切り売りや生産終了などで規模を縮小しています。
もはや日本の持てる技術が珍しいものではなくなったかのようにも感じられますが、韓国、中国や欧米の各製造業会社が自社製品を生産する上で、どうしても日本の技術でなければ成り立たないものがあります。
金属加工部品がそのひとつです。
金属加工部品の生産には、非常に繊細かつ緻密な作業が求められます。
世界中のどの国も、日本製の金属加工技術には及ばないと言われています。
また、東アジア地域の国々では、未だに日本製品の品質に信頼が厚いようです。
日本の金属を加工する技術に“へら絞り"というものがあります。
人工衛星やロケットの部品として使われる金属を、“へら"という金属加工用の棒で人の手で微調整しながら成形します。
微妙なさじ加減を要する高度な技術は、日本の職人たちが改良を重ね、試行錯誤を繰り返しながら獲得してきたものです。
この姿勢が、日本の最先端技術の創出に貢献してきたことになるでしょう。
現代にあって、最先端技術が全て機械による工程でなされる訳ではありません。
熟練の職人の目と手と研ぎ澄まされた感覚が武器になります。
こうした職人技を守り伸ばし、世界の企業と渉り合える組織づくりが、これからの日本のものづくりの強みに繋がるのかもしれません。
» 真空蒸着装置メーカーのクラフト